top of page
養鰻業とは

 

 

IMG_7969.jpeg
IMG_6375.jpeg
IMG_0716.jpeg
IMG_6464.jpeg
IMG_0704.jpeg
IMG_0845.jpeg

養鰻業は毎朝、養殖場の餌やりで始まります。養殖場によって朝夕2回、もしくは朝1回の餌やりで方法は分かれますが、朝夕2回の場合、4時、5時、6時で時間は様々。朝4時の場合には夕方は16時、というように12時間おいての給餌となります。朝1回の場合、大半は7時過ぎからの餌やりです。

養殖業者は粉状の配合飼料に水、フィードオイルを混ぜて「餅練り器」のような機械でお餅状に練り上げます。それを養殖池の規模に合わせながら切り分け、養殖場内に設けられた餌カゴに投与します。

養殖場内のウナギは毎日決まった時間に餌を投与するため、その時間になると餌カゴに集まってきます。餌を投下した時の餌カゴでのウナギの盛り上がり方でその日の健康状態がわかります。養殖業者は毎日ウナギの体調を見極めつつ、「食べた量」「完食にかかった時間」をチェック、ウナギに合わせて翌日の給餌量を決めます。このため養殖業者は特段の用事がない限り常に養殖場にいてウナギの様子をチェックしています。

養殖場では給餌によりウナギを着実に大きくしていくのですが、シラスウナギは1匹0・2g前後。それを出荷サイズの200gから300gサイズまで大きくします。養殖期間は早い人で6ヶ月、長いと15ヶ月以上かけて出荷します。餌はサイズによって様々に分かれます。シラスウナギの時には餌を食べる習性をつけるため、イカミールを主体として特別な飼料を使います。養殖場の広い生簀の中に泳いでいるシラスウナギ が餌の時間になるとすぐに餌に寄ってくることが出来るようにする「餌付け」と呼ばれるプロセスを経て、稚魚用、クロコ用、成鰻用と餌を切り替えていきます。

成鰻用の餌に切り替えると出荷を目指して本格的な給餌となります。養殖場では「何ヶ月かけて出荷したいか」により、餌の量を含めた給餌方法が変わります。6ヶ月を目指す生産者もいれば10ヶ月以上かけて新仔を出荷するサイクルの生産者もいます。「6ヶ月」を目指す生産者は大半のウナギを一年で全て出荷し終えることから「単年型」、「10ヶ月以上」を目指す生産者は常に養殖場にウナギを抱えつつ次のシラスウナギを池入れするため、「周年型」と呼ばれます。

特に単年型の方は年内にほぼ全ての出荷を終えるために11月から池入れを始めます。6ヶ月後から出荷を開始して10ヶ月で出荷を終えるようにするため、池入れ時期を早くしなければなりません。

池入れを遅くても1月上旬までに済ませる必要があるため、シラスウナギの漁期がずれ込んだ場合、高い価格でシラスウナギを購入せざるを得ないことがあり、コスト面でのリスクを抱えますが、夏の土用丑の日の需要期に新仔を出荷できることから出荷価格も比較的高値である傾向が強いので高コストでも十分吸収できる場面が多いので、このスタイルで養鰻を行う生産者も多くいます。

周年型の養鰻業者にみられるスタイルですが、ハウス内で加温を抑え、20度から26度程度の水温で育てる生産者もいます。餌も少量ずつの投与となるため、単年養殖の生産者、そして多くの周年養殖の生産者よりも長く飼育するのですが、長期育成したウナギは品質面でも新仔とは違った評価を得られますので引き合いは強く、このスタイルでの養殖にこだわる生産者も多くみられます。

bottom of page